ホーム > おしえてTea Cha! > 茶の種類 > ジャスミンティー

ここから本文です。

ジャスミンティー

中国には古くから花の香りを着けた着香茶がありました。19世紀末に釜炒茶の香味を改善する目的で着香茶の試作が進められましたが、その1つとして造られたジャスミンの花の香りで着香した茶が大衆に受け入れられました。これが現在中国東部で広く消費されているジャスミンティーです。

ジャスミンティーの製法は、良く乾燥した釜炒茶を茶函に薄く詰め、その表面にジャスミンのつぼみを1層に並べ、その上に茶を広げて積み、さらにその上にジャスミンのつぼみを拡げます。このように数層に茶とジャスミンのつぼみを積み上げた後、函を密閉して1晩靜置し、翌朝函をあけて茶とジャスミンの花をとりだし、茶と花を分離します。この操作を数日繰り替えした後、茶を再乾燥しそれに乾燥したジャスミンの花を飾り花として混ぜて仕上げます。茶は揮発成分を強く吸着する性質があるので、こうして着香された茶は長期間その花香を保持します。

ジャスミンティ-の産地としては、福建、浙江省などジャスミンの栽培が盛んな地域があげられます。またジャスミンティ-の製造はジャスミンの開花期と成ります。

(竹尾 忠一)