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紅茶、緑茶、ウーロン茶の違い

お茶には、様々な分類方法がありますが、製造方法の違いをもとに茶葉のもつ酵素の働きにより発酵した紅茶と酵素を失活させて酸化を防ぎ固有の緑色を保たせた緑茶、さらにはその中間型の半発酵茶であるウーロン茶に分類されます。

紅茶は、茶葉の萎凋と発酵を行うため、茶葉中のカテキンは酸化酵素の働きによりテアフラビン類に、ビタミンCはなくなってしまいます。主な生産国はインド、ケニア、スリランカ、インドネシアなどで作られ、全体の茶生産量の約75%を占め、世界中の人々に愛飲されています。

緑茶は、茶園から摘み取った葉を速やかに加熱し、酸化酵素を失活させて、茶葉中の各種成分の酸化を防ぎ、製造したお茶を指します。この中には、加熱に蒸気を使う煎茶や玉露、番茶などの蒸し製緑茶(日本式)と釜で炒る釜炒り製緑茶(主に中国式)に分けられています。緑茶は、全体の茶生産量の約20%程度であり、中国と日本で主に生産されています。中国では全生産量の75%が、日本ではほぼ100%が緑茶です。

ウーロン茶は、紅茶と緑茶の中間の性質を持ち、日本人にとっては非常に馴染みのあるお茶ですが、世界的に見れば非常に生産量が少なく、中国茶全生産量の9%程度でその産地も福建省と台湾が中心と言われています。

(参考文献)
茶の科学:村松敬一郎編、朝倉書店
お茶の科学:山西貞、裳華房
茶の栽培と利用加工:岩浅潔編著、養賢堂
新茶業全書:静岡県茶業会議所編

(中村 順行)