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世界各地の茶の木の古木

茶の木の原産地は中国南部の雲南省とその周辺山地といわれており、この地方には茶の木の古木も多く、近縁植物の種類にも古木が多く茶の木の原産地にふさわしい様相を示しています。

南糯山の茶樹王

雲南省南部「西双版たい族自治州」の「孟力海県」の南糯山には樹齢800年余りともいわれる大きな茶の木の老木がありましたが、残念なことに2~3年前(1998年)に枯死しました。茶のバイブルといわれる『茶経』には大人が2人で抱えるような茶の木が中国の南方にあると記されておりますが、その実態は不明ですが、中国南方にはこれに近い古木が各地にあります。

巴達山の茶王樹

前記南糯山の近くにある巴達山には、茶樹の近縁種(Camellia talliensisih)の大木があり、樹高20m、幹の太さ、直径0.8m、周囲2.5mの大きさで、茶王樹と呼ばれています。この木は現在の茶の木が普及するまでは各地でこの木から葉を採って製茶をしていたようで、かつての茶畑と思われるところが所々にあります。

鎭源県の古茶樹

鎭源県は西双版納の北方、雲貴高原の中心となる「哀牢山」(標高3160m)の麓の県でここの山地(標高2500m)に巴達山同様の古木があり、樹齢2000年余りといわれ、樹高25.6m、幹の直径0.9m、周囲2.8mの大木で、この山地にはこれに近い木も数多くあるようです。 ベトナムのソイザンの古木から、ミャンマー山地にも古木と見られる茶の木が分布しています。

(松下 智)