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体によいお茶の成分

緑茶の葉の中には栄養分として炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどが含まれています。(茶の栄養分の項参照)その他の成分として、カテキン類、遊離アミノ酸、カフェイン、葉緑素やアントシアン系の植物色素、アルコール類やテルペン類などの香気成分があります。

アミノ酸の一種でうま味の成分テアニンは、0.6~2%(緑茶100gあたり0.6~2g)含まれています。最近、精神をリラックスさせる作用や抗癌剤の働きを助ける作用、アルツハイマー病予防作用などが注目されています。Γy-アミノ酪酸(GABA)もアミノ酸の一種で0.1~0.2%含まれており、血圧上昇抑制作用があります。ポリフェノールの一種であるカテキン類は15%程度含まれており、コレステロール上昇抑制、血圧上昇抑制、抗菌、抗ウイルス、血糖上昇抑制、血小板凝集抑制、腸内フローラ改善、抗アレルギー、口臭予防など様々な作用を示します。他にも、香気成分や血糖上昇抑制作用をもつ複合多糖などが含まれています。カフェインは2~4%程度入っていて、精神興奮、眠気予防、強心、利尿などの作用があります。

茶成分の多くは水に溶けませんので、ビタミンCやミネラル以外の栄養分は茶がらに残ってしまいます。飲用するお茶にはカテキン類、カフェイン、テアニン、GABAなどが溶けていますので、これらのもつ生理作用が期待できます。

一方、一杯の緑茶には40~50mgのカフェインが入っていますので、寝る前のお茶には気をつける必要があります。

特徴的なお茶成分の機能・効能

  • カテキン類
    抗酸化、抗突然変異、抗癌、血中コレステロール低下、血圧上昇抑制、血糖上昇抑制、血小板凝集抑制、抗菌、抗ウイルス、虫歯予防、抗腫瘍、抗アレルギー、腸内フローラ改善、消臭
  • カフェイン
    中枢神経興奮、睡眠防止、強心、利尿、抗喘息、代謝亢進(サーモジェニック効果)
  • テアニン
    精神リラックス、抗癌剤の作用増強、アルツハイマー病予防
  • γ-アミノ酪酸
    血圧上昇抑制、抑制性神経伝達

(参考文献)
茶の科学、村松敬一郎 編 朝倉書店(1997)

(伊勢村 護)