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紅茶の荒茶の仕上げ工程で、荒茶を篩い分け機にかけて茶葉の大きさごとに区分し、不純物を除き、一定のサイズに揃える作業を等級区分といいます。中国では特級から6級まで品質のランクを定め、価格に反映させていますが、その他の紅茶生産国の等級区分は品質に関係なく、仕上げ茶の大きさと形状によって分類することを表す言葉です。また等級区分の表示に厳密な規定はなく、国ごとに産地ごとにまちまちです。
現在市場に流通している紅茶は、伝統的なオーソドックス製法による紅茶か、CTC機を使用する非伝統的なCTC製法でつくられた紅茶かのどちらかです。
オーソドックス紅茶のグレードを大別しますと次のようになります。
リーフタイプはさらにOP(オレンジペコー)、P(ペコー)などに、ブロークンタイプはBOP(ブロークンオレンジぺコー)、BP(ブロークンぺコー)などに区分されます。
その上、上記グレード名の前にT(ティッピ-、先端の芯芽が目立つ)、G(ゴールデン、金色の)、F(フラワリ-、芯芽が多い)などの形容詞がつくこともありますが、ともに厳密な基準があるわけでなく、単に素晴らしいという程度の意味でつけられるそうです。
グレード名は国により産地によって違うことがありますから、私たちは以下の名称を知っておればよいでしょう。
CTC紅茶を製造するCTC機は、茶葉を破砕・切断しながら粒状に丸めて整形する機械です。従ってCTC紅茶にはリーフタイプはなく、ブロークンタイプとファンニングズ、ダストの3つです。CTC紅茶は成分が浸出しやすく水色もよいためにティーバッグ用として人気が高まり、紅茶総生産量の60%以上に達しています。ただしオーソドックス紅茶に比べると風味が平凡なことは否めません。
(参考書)
荒木安正:紅茶の世界、柴田書店(1994)
(岩浅 潔)