世界の茶消費量

世界の茶の消費量は，1年間で約300万トン（1998年）です。1990年には250万トン程度でしたので，10年近くの間に50万トン程度消費量が増加しました。

国別の茶の消費量を見てみると，世界で最も消費量が多い国はインドで，1年間に約62万トンを消費しています。ついで中国，ロシア，イギリス，日本の順で日本の消費量は約14万トンです。一方，人口一人当たりの消費量が多い国は，アイルランド，イギリス，モロッコ，クウェート，トルコ，カタールなどです。日本人一人当たりの茶の消費量は，これらの国の約1/2～1/3程度です。インド，中国，ロシアなどは，人口が多いために国全体での消費量は多いものの，一人当たりの消費量はあまり多くありません。

世界で茶がよく飲まれている地域は中近東の国々で，一人当たりの茶の消費量が多い国がたくさんあります。一方，アイルランド，イギリスを除いたヨーロッパの国々やアメリカ大陸の国々では茶はあまり飲まれておらず，これらの国々での一人当たりの茶の消費量は日本の1/3～1/5程度です。またアフリカでも，モロッコ，タンザニア，エジプトでの消費量は多いものの，他の国ではあまり茶が飲まれていません。オーストラリア，二ユージーランドでの消費量は，日本とほぼ同じ程度です。

（参考文献）

• International tea Committee「Annual Bulletin of Statistics」
• （社）日本茶業中央会「平成12年度版茶関係資料」

（小杉　由紀夫）

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