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世界各地への茶の伝播

20世紀後半になって茶を飲むことが全世界に普及しており、お茶は世界飲料となりました。中国南部に原産した茶の木が長い年月を経て、雲貴高原を北上して雲貴高原の北端で南下して、来た漢族、漢文化と接触して茶の文化が形成され、それが世界飲料へと発展したわけです。

茶樹の原産地の雲南省方面へは、茶の木の北方とは逆に雲貴高原を南下したようです。

ティーロードの成立

茶が全世界に伝えられた道を「ティーロード」と呼ぶことにしました。このティーロードの初期は茶の文化発祥の湖北省、湖南省の西部「武陵山」からスタートしたようで、長江を通じ、西方の四川省へ、そして長江を下って江南地方に来てやがて海を渡って日本にも来ました。雲南省南部に到達した茶の文化は雲南茶業として大発展してここから四川省からチベット高原、あるいは広東省さらに東南アジア各地へと運ばれることになりました。

旧陸のティーロード

湖北省の首都「武漢」を長江の港として、北方の長安、さらに北方の蒙古、シベリアの内陸地へのルートで早くは漢代に始まっており、晩くは清代になってからのものもあります。

シルクロードのティーロード

シルクロードは絹の前後して茶が西方に運ばれており、草原や砂漠にすむ人たちの飲み物として大変役立ってきました。

海のティーロード

近世になって紅茶がヨーロッパに運ばれ、やがてアメリカ大陸にも普しています。

(松下 智)

茶の歴史