ホーム > おしえてTea Cha! > 飲みかた > 本当に「ポットのためのもう1杯」は必要?

ここから本文です。

本当に「ポットのためのもう1杯」は必要?

ポットを考えてみましょう。

ポットの材質には陶器があり、磁器があり、ガラスがあり、銀製品・ピューターなどの金属製の物もあります。大きさも様々で形も様々、厚みも一様ではありません。それらのポットに100℃の湯を一番上まで注ぎ、時間と共にどのように湯温が下がるかを見てみます。ポットの材質が違って形が同じ場合は湯温低下の曲線は同じでしょうか?答えはノーです。材質が同じで形が違う場合は同じでしょうか?これも答えはノーです。更にポットに入れる湯量を半分か、それ以下にして比べるともっと違いが出てきます。

いれる場所の室温も考えてみましょう。

暑い場所でいれる時、寒い場所でいれる時、空調機の風がまともに当たる場所でいれる時すべてポット内の湯温低下率が異なります。なぜポット内の湯温低下が問題になるのでしょうか?紅茶の抽出成分はポット内の湯温によって出てくる成分が違ってきます。同じ紅茶でも味はポットの材質、湯の量、湯温などで違いが出てきます。

紅茶の種類はどうでしょう?

大きいサイズ、細かい物、ティーバッグ、産地、鮮度、保管状態など数え切れないほど様々な紅茶があります。紅茶をいれる時に茶葉の量は種類によって異なるはずです。強い紅茶が好みの時はポット分の1杯をプラスした方が良いかもしれません。ミルクを加えて飲む紅茶にもよいかもしれません。

どんな紅茶を飲みたいかで決まります。ポットの条件を考えることも大切です。紅茶の種類や好みも関係しています。全ての紅茶をおいしくいれるための条件として“ポットのための1杯”は少し乱暴すぎるかもしれません。

(金丸 瑠美)

いろいろなポット