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前回は、普及し始めたインスタント・コーヒーに対抗するために、ティーバッグが考案された話をご紹介しました。ティーバッグはその後、手軽さが受けてどんどん普及し、イギリスの生活に欠かせないものになりました。
「でも、それはとても哀しいことです」と、私が訪れた、ブラマー紅茶とコーヒーの博物館館長であるエドワード・ブラマーさんは意外にもそう言いました。「ティーバッグを使って淹れた紅茶なんて、紅茶じゃありません。ティーバッグは、短い時間で色と味が出るように、葉は潰され、細かく切断されてしまっているんです。これでは紅茶本来のおいしさを引き出すことはできません。どうせ細かくしてしまうんだからと、低い質の茶葉がたくさん栽培されるようになり、紅茶全体の品質が下がってしまいました」なるほど、自身もティー・テイスターであり、古くから紅茶にかかわる家系の一員であるブラマーさんにとって、1950年以降の紅茶の歴史は失望と嘆きの連続だったに違いありません。
そこで、もう一度紅茶本来のおいしさを紹介したいと始めたのが、この博物館だそうです。博物館にはカフェもあり、そこでは昔ながらのやりかたで(沸かしたての湯を使い、ポットを温め、茶葉を入れて5分蒸らす。ミルクティーの場合は、先にミルクをカップに入れる)淹れた紅茶を飲むことができます。
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